庭園内の各見どころについて
赤鳥庵(せきちょうあん)
目白庭園の静寂の中に佇む赤鳥庵は、伝統的な数寄屋造りの建物で、京都の北山杉を用い、職人の技が息づく繊細な造りとなっています。「目白」のくずし文字を組み込んだ欄間や照明器具などに意匠を感じます。
赤鳥庵の名は、かつてこの地域で生まれた児童文芸誌「赤い鳥」に由来し、文化の香りを今も伝えています。
内部は、茶の湯の精神が息づく落ち着いた空間で、文化交流の場として茶会や句会など、様々な文化活動をされる人々に利用されています。
喧騒を離れ、日本の美意識に触れるひとときを赤鳥庵で過ごしてみてはいかがでしょうか。
※ご利用については利用申請についてをご覧ください。
長屋門(ながやもん)
長屋門は大名の城郭、陣屋、武家屋敷門として発生した形式で、江戸時代に多く建てられました。桟瓦葺きの切妻屋根に、壁は漆喰塗りの白壁でできており、目白庭園の入り口として、来園者をお迎えいたします。
長屋門をくぐると、右手側に受付があり、左手側にお手洗いがあります。庭園をご紹介するパンフレットなども置いています。
庭園スタッフが受付にいますので、お気軽にお声かけ下さい。
六角浮き見堂(ろっかくうきみどう)
六角浮見堂は、目白庭園の池の際に浮かぶ六角形の木造建築です。水面にその姿を映し、庭園の景色に優雅な趣を添えています。
堂内は休憩所として利用でき、周囲の景色を眺める絶好の場所となっています。水面を渡る風を感じながら、四季折々の庭園を堪能できる人気スポットです。
特に、桜の時期や、紅葉の時期には水面に映る鮮やかな色彩が美しいので、ぜひお越し下さい。
池(いけ)
目白庭園の中心に広がる池は、回遊式庭園ならではで、散策するにつれて、様々な角度からその表情を楽しむことができます。
池の水は、庭園内の豊かな緑を映し出し、四季折々の自然の美しさを際立たせます。水面に浮かぶ六角浮見堂や、池のほとりに佇む赤鳥庵といった建造物も、池の景観に趣を添えています。
池の周りには散策路が整備されており、歩きながら変わりゆく風景をお楽しみください。色鮮やかな鯉や春の季節になると現れるかるがもなどを眺めながらゆったりとした時間をお過ごし下さい。
滝(たき)
庭園の奥に、岩組みの間を流れ落ちる滝があります。勢いよく流れ落ちる水音は、庭園の静寂の中に響き、清涼感をもたらします。また、急峻な滝だけでなく、斜面を滑るように緩やかに流れ落ちる場所もあり、水の流れが作り出す繊細な表情と、周囲の緑と一体となった穏やかな景観を作り出しています。
この滝は、庭園全体の景観に動きと変化を与え、また、水の循環を促し、庭園の生態系を維持する上でも重要な役割を果たしています。
滝見台・野点処(たきみだい・のだてどころ)
庭園内の高台に設けられた滝見台からは、滝の流れとその周辺の景色を一望できます。写真撮影にもおすすめの場所です。
また、野点処としても使用することができ(要事前申込み)、気軽に抹茶や季節の和菓子などを楽しむことができます。自然の中でいただくお茶は、普段とはまた違った味わいです。
芝生広場(しばふひろば)
目白庭園の奥に広がる芝生広場は、緑の絨毯が広がる開放的な空間です。周囲を木々に囲まれ、陽光が降り注ぐこの場所は、散策の途中の休憩に最適です。
また、一年を通じてお庭を一望できる場所や、春には寒緋桜が楽しめるなど、季節の変化とともに楽しめる場所です。ぜひお立ち寄り下さい。
石塔(せきとう)
目白庭園の一角に、石塔が佇んでいます。赤鳥庵の雪見障子から眺められる石塔は、長い年月を経て自然と調和し、侘び寂びの趣を醸し出しています。
四季を通じて変化する自然と、変わらずに佇んでいる石塔とのコントラストも目白庭園の魅力の1つです。